崖の下のポッポ

ポッポを文字通り保護したのは去年の6月末雨の日だった。
2メートル×2メートルの側溝の水に胸までつかってふんばっていたところを保護した。
数々の偶然というか幸運が重なってうちの猫になった。
1つでも条件がそろわなかったら、たぶん雨に流されて
海へと流されていただろう。
超強運の持ち主だ。
保護したばかりのポッポ

ぽっぽというのは、そのころよくぽっとかぷっとか
警戒心まるだしですごんでいたからで、
人間に対する敵対心を和らげたのはやはり、こげにゃんだった。

失踪行方不明事件を2度ほどおこし、寒い冬の夜中に
懐中電灯をもってご近所を『ぽっぽ〜や〜い』と叫びながら
探し回ったことも。手のかかる猫へと成長した。
どうも美人だがあんぽんたん猫だということがわかってきた。
ごくごく近くにいるのに自分ではなかなか帰ってこれない。
今夜も散歩にでたままいないじゃないか。
窓からまた、『ちょっちょっ、ぽっぽや〜い』と叫ばないと。