されど1000円

高速1000円が日曜で終了ー。フィナーレを飾るべく、大雨の中を高速に乗って大分道をひた走る。

大分県中津市。周防灘に臨む小さな街だが、福沢諭吉の出身地だ。彼のみならず幕末多くの蘭学者、医学者(歯科医の先鞭もここ出身の人)を排出した。藩をあげて学問の勧めを推し進めた藩だとのこと。お城好きの甥っ子のお勧めでいったのだが、こじんまりとした質素なお城で、人材の育成と輩出にお金をつぎこんだ藩主の心意気が鮮やかだった。ちなみに日本三大水城のひとつだそう。(中津川の水を引き込み、水路で囲まれている)




ここから宇佐八幡宮へ。全国にある八幡社の総本山である。8世紀の道鏡ご神託事件で有名であるが、古代から天皇家に深い関わりと暗然とした力を持ち続けている神社でもある。
難しいことはさておいて、雨のそぼふる神社は好きで、特に大きな神社の鎮守の森を散策するのは、それだけで心が洗われる。
朱塗りの橋を渡り、神域へ。




深い森にはカッコウの澄んだ声が響き渡り、うっすらと霧もかかって神さびている。



巨大な灯籠も苔と蔦に覆われ、清浄な空気があたりに満ちていて、すがすがしい。




本殿まで石畳の道を登っていくのだが、おそらく毎日掃き清められていると思う。自然の中にありながら、手入れの行き届いた素晴らしい神社だ。



朱塗りの本殿、一の御殿、八幡大神応神天皇をまつり、



二の御殿に比売大神(宗像3神の女神)、三の御殿に神功皇后をまつってある。


天皇家に大きな影響を与えながら、天照大神をまつってないのがおもしろい。そして参拝方法が出雲大社と同じ四拍手の柏手をうつ。明治時代に2拍手に統一されたそうだが、今はそれぞれの神社のいにしえの作法に戻ることを許されているらしい。おそらくはその神社をまつる民族の違いによって作法もいろいろとあったのだと思う。日本は単一民族なのではなく、雑多な多民族集団の集まりではなかったか。そして万世一系天皇制なんてあるはずもなく、多民族をまとめるシステムとして都合が良かったのが天皇制ではなかったかというのが私の持論。従って血の断絶は何回もあったのだと思う。
こんなこと戦時中に言っていたら、不敬罪とかでつかまるわね。戦争するのに全国民をまとめないといけないから、戦前の異常な天皇制強化を軍部がやったのに違いないもん・・・。



はす池と池の主、まがもくん。人慣れしてて近づいても逃げない。かわいい〜〜。



緑が濃く鮮やかで、来た甲斐があった。けれど中津を回ってきたので、資料館・宝物館は閉まってて見れず・・・・。ここは何回来てもいいからまた来よう。



宇佐をでて、お約束の別府温泉、明礬の里で霧の中の露天風呂につかり、硫黄の臭いをぷんぷんさせながら、雨の中を帰った。

あ〜あ、高速1000円でいろんなところに行けたのに・・・・。終わっちゃうのかあ・・・・。