深謀遠慮

一ヶ月前・・・・。

『おい、正月どこいく?どっか行きたいところ言え。』
 「壱岐!!ふる〜い神社巡りしてー、勝本港をぶ〜らぶら。原の辻遺跡もあるし。」
『冬は海が荒れるから却下!』
 「じゃっ、宮島!!厳島神社に参拝して、路地巡りして、弥山の原生林散歩して〜」
『正月に、有名神社は人ばかり!温泉ないし!』
(むっむむむ〜〜〜)



3週間前・・・・。

『おい、はようきめんと宿がなくなるぞ!行きたい所を言えよ、一泊で行けるところ!』
(おのれは〜!!!はなから却下するくせに)
 「行きたい所・・・う〜ん、しまなみ街道大山祇神社村上水軍の本拠地もあったらしいよ。宇和島でもいいなあ、幕末の雰囲気を探す旅。帰りは八幡浜のかんぼこ&じゃこ天買ってさあ・・・」
『・・・・・・・・。』
(無言かよ、もういわんし。)



1週間前・・・・。
『はよ、行きたい所言え!!』
 「あのねーだから〜言ってるじゃん。(しばいたろか)もう言うの最後ね、豊後高田から国東半島巡りか、佐伯。うまい魚食おうツアー!なんてどう?」


・・・PCでポチポチ検索してたと思ったら、
『よし!今年の正月は、えびの高原、吉田温泉だ!!おお、近くに八十八湯がいっぱいあるぞ!旅館は古くてちっちゃいが、すごいぞ〜飯が☆5つだ!!ここに決定〜〜〜!!!』
『旅館の風呂はちっちゃいなあ、でもすぐ近くに八十八湯があるし、おっここにもある。ここ入ってぇ、これにも入って〜、次の日は、阿久津にでて〜、鶴見て〜、おまえ好きだろ、鶴。あと〜鹿児島にでて〜桜島温泉だな。』
 「ふーん、それで豊後高田はどうなったん?宿なかったの?」
『う゛、旅館あいてないし。』
 「調べた?」
『いや。』


久しぶりにぶちぎれた!

「あのさ、今度は年寄り連れて行くよね。寒い中、年寄りが一日中、温泉のはしごができると思う?危ないじゃん!行きたい所あるか?あ〜?!!はなから自分が行きたいとこあるなら聞くなよ!馬鹿たれが!!!我が欲望ばっかりで突っ走るんだったら、私、いかんし!独りで行けよ!!!!!」

『ごめん・・・・・・。でもすごいぞ〜、この旅館!飯に命かけてるって感じだぞ。口コミがさあ、ぜ〜んぶ5つ星!!!ほらっほらっ!!』



相変わらず人の話は聞かん男であった。
でもいいし。さすがに悪いと思ったのか、5月の連休の名古屋旅行はすんなり決定!日間賀島にも泊まれそう・・・やった〜〜!!!これが最終目的だったのよ。おほほほ〜。



『おい聞けよ〜〜。都城は島津の出自だぞ、神武天皇の神社もある。あと霧島酒造に行って〜、三井が管理してた金山行って〜、鶴見て〜・・・・』
まああ、どっかの観光ツアーみたいな分刻みのスケジュールをいそいそ策定しだした相方。そんなに回れる訳ないやん。予定は未定、旅は迷ったときから面白いのよ。といいたいがきっと聞く耳持たず。




”あのチャスケとかいう馬鹿猫をどうにかしてくれざます。おちおちゆっくり寝ていられないざます。やめれといってもちょっかい出すのやめないざますよ。”



ごまちん、我慢してね、悪気はないからさあ・・・