九州国立博物館に中国至宝展を見にいった。
お目当ては、夏・殷時代の発掘物。
三脚の酒をつぐための青銅器(王が権威の象徴としてたらしい)や『弩』、青銅でできた仮面、金剛でできた細かい細工の王冠に、絹に細かい刺繍を施した着物。
それはそれは大満足で展示室から出てくると、流暢な日本語を操る中国人の玉を扱う出店が出口にどん。
龍をかたどったストラップに吸い寄せられる。



玦(けつ)という。耳飾りとして使われていたものだそうだ。丸いずんぐりした方は龍の意匠の原型と言われ、6000年前の揚子江上流域の遺跡から見つかった。(もちろんこれはレプリカね)

新石器時代後半の小さなクニの首長の胸の上に置かれていたそうだ。この形に何故か心奪われる。なんでだろう。
もう一つの龍は、5000年前のしろもの。これどうやって耳にぶらさげてたんだろう。ピアスみたいに耳に穴をあけてたのかな?


『玦』は『決』に通じ、史記にも登場する、心を決めるときに用いられる玉飾りという。
硬く光沢がなめらかで半透明な翡翠を『玉』として、中国では富と権力の象徴として珍重された歴史がある。
軟玉と硬玉とがあり、硬玉を使って加工するんだそうだ。


『僕、夜一生懸命掘ったね。』
この2つの龍を手にとって甲乙つけがたく迷っていたら、
『女性には蝉ね。蝉は若返り、蘇りの象徴よ。』とお店のお兄ちゃんが流暢な日本語で言う。
『今さら若返りなんてしなくていいの。龍が好きだからいいの。』と言い返すと、
『中国では、女性はみんな蝉よ。みんな身につけてるよ。』と、裏に回ってわざわざ箱を持ち出してきて、
『この青い石、青瑪瑙ね。僕もう2度とこここないね。これ絶対いいよ。』



どうやっても私に蝉を買わせたい兄ちゃん。そんなに私を若返らせたいか!?
結局根負けして蝉も買ってしまった。若返るとすごいぞ、私!!!
何がスゴイかわからないが、龍は車のキーのストラップに、蝉は財布につけることにした。
お金がどんどん蘇るといいわあ〜〜〜。