違和感

ずっと何かしら違和感があった官房長官の政府発表での言葉。
『爆発的事象』『屋内待避』『冷静に対応』『ただちに健康に影響がない』云々・・・・。
言葉の端々に、逆に不安を煽るような因子がありありで、いちいちテレビにツッコミを入れてた。


「爆発そのものじゃん」、「屋内待避って生活物資はどうやって調達するわけ?」「ただちに影響ないってそのうちってこと?」冷静に対応という言葉を聞いたときなんか、言葉とは逆にぞわっと腹の底から不安がせりあがってきたのだから、正しく怖がる、正しく情報を受け取るって難しい。それとも言ってる本人が冷静じゃないから・・だったのかしら。


翻って長崎大学の山下俊一教授が福島県の要請で、アドバイザーとして現地の医療に携わり、被災者の前で放射線について話をしている場面をテレビで見た。チェルノブイリ原発事故の後、現地入りして医療協力、医療改善に長くたずさわった実績からでる言葉は、朴訥だが誠実そのもので、心強かった。


長崎で生まれ育ち、8月9日は夏休みの登校日で、必ずこの日は原爆教育を受けてきた私にとって、一部の原発事故の扇動的な報道のありようや、不安だけを強調する風評は、はっきり言って腹が立つ。いたずらな不安は、根も葉もない風評を呼び、そしてそれは根拠のない差別へとつながる。
長崎の被爆者を苦しめたのは、被爆そのものもだが、無知からくるいわれのない差別だ。それがどんなにむごいものか、子供心にすら憤りを感じたものだ。
近いところでは、宮崎の口蹄疫騒ぎのとき、宮崎ナンバーの車に乗っていただけで、食堂に入るのを断られたという話すらある。


今回の原発事故の現象は予断を許さない綱渡り的状況だと思うが、放射線のニュースを聞くたんびに、だったら、長崎や広島なんてどうなるのさ、私らちゃんと生まれ育ったし、安全に暮らせてきたしっ!!。
外国人はみんな日本から逃げたなんて報道はするけど、被災地のボランティアのなかに外国の方が混じって汗を流しているの画面にうつってたぞ〜。それに触れないのはなぜ〜〜〜?
と、だんだんエキサイトしてきて腹がたってきて、精神衛生上よくないわあ。


夕方早く帰れたので、リラックスしようとぴょんと土手へ。いつもこのくらいだと白いノダイコンの花に交代してるのだが菜の花がいつまでも満開で、今年の春はなんかおかしい。