聴くこと

土曜は、お手伝いしている講座の修了式だった。その後会議が入っていたので、朝10時に出て夜10時に帰還。疲れた・・・。
心理学系の傾聴力をテーマにした講座。
なかなかね、ひとの話を聴くのは難しい。聞いているつもりが、話の腰を折ったり、勝手にアドバイスしたり、自分が話をとったり、自分が言おうとしていることで頭いっぱいだったり。
お手伝いし始めてもう6年くらいになるが、聴くことがいかに難しいか思い知るばかり。
聴けない自分がいるんだよなあ・・・、ときどき。(ときどきか?!)


ちょうど金曜、会話のなく冷え切った夫婦で、ご主人に無駄話でもいいので会話を続かせる秘訣っていうのをテレビでやってた。
3つ秘訣があるそうだ。
その1・・・相手が話し始めたら、身体を相手に向ける
その2...『そ』で始める肯定の相づちをうつ。そうだねとかそうなんだとかその通りだとか・・・。
その3・・・他人の話をふってみる。そういえば、このあいだね○○さんがね・・・みたいな。

レクチャーを受けたご主人が実行している様子が流れたのだが、結果は一週間分くらいの会話をした(奥さん曰く)という上々の結果。


講座の開設者で、尊敬してやまない女性が言った言葉が忘れられない。


夜中、雨がざーっと降り出して、目が覚めた。
(妻)ああ、土砂降りの雨が降り出したわ
(夫)ああ、ほんとだね
雨の音で目が覚めた二人の、なにげない日常の会話だが、そこに時と空間をしっかり共有している二人がいると。


講座ではこの続きがあって、『このご主人が亡くなり、奥さんがぽつっと『もう何もする気が起こらない』とつぶやいた。あなたはこの人の娘として話を聴きましょう。』というのがロープレの課題として出された。
みんな一生懸命、目の前の人を励まそうと知恵をしぼり言葉をつくす。その人のことを想って、よかれと想って言ったりやったりしていることが、実は聴くということからは離れていく・・・なんとも難しい課題だ。


さてひるがえって我が家。ご多分に漏れず、双方、お互いの話を聴かないことが多い。
『俺はいまそんな話は聞きたくない。後で言え。』(後っていつよ、今暇じゃん)
『あれはどうなった?聞いてないぞ。』
『私言ったし。聞いてないあんたが悪い。なんで同じことを何回も何回も言わんといかん。』
『今言うてくれんと困るだろ。えっ!』
『きいいい〜〜〜〜だ〜か〜ら〜〜』


聴かないというか、お互い自己主張が強すぎるというか、これはこれで問題かもね。自分が変わるか相手に変わってもらうか、変わって貰うように人知を尽くすか(策略をめぐらすともいう)、日々相方との戦いが続くのであった。