平成新山

平成新山。と呼ばれているらしい。



平成2年11月、200年の眠りから目覚め、翌3年6月3日に、大火砕流によって43名の死者をだした。


(ロープウェイ上の資料館より)




火砕流が流れた跡は、21年たってもまだ地肌がむきだしだ。




死者の大半は報道陣と消防関係者。消防と行っても消防団の方々で、当時避難勧告地域に勝手に入り込んで撮影していたマスコミを規制するために区域に入り命を落とした(勝手に空き家に入って電源をとったり電話をかけたりしていたらしい)。あの時の衝撃的な映像は今も忘れられない。消防団のありかた(この方達はボランティアなのよ)、マスコミの報道のあり方、当時かなり物議を醸したのだが、東北の大震災を振り返ると教訓として活かされたのかな。






観光客は、妙見岳までロープウェイに乗って展望台まで来るが、その先は登山者しか足を踏み入れない。




風邪気味&じいちゃんを連れていたので、今日はロープウェイで妙見岳の展望台まで。登山路が復活したというので下見に来た。


普賢岳は親しいお山だった。春夏秋冬登った。春のミヤマキリシマ、初夏の新緑の時、紅葉の秋、霧氷登山、ここで冬山登山に慣れ、冬の久住に登ったものだ。

緑に覆われた普賢岳のピークと平成新山





噴火前は、普賢岳のピークが一番高くて、その向こうはなだらかな鉢状の窪地で、一番東の有明海を望むところに普賢神社があり、原生林の中をくるりと周遊することができた。
展望台から妙見岳、それから奥の国見岳



国見岳を転がるように下りると(冬は天然のアイススケルターね)あざみ谷の鞍部にでて、ここから普賢岳まで急な上り坂。



原生林がうっそうと茂るあざみ谷は、春には色とりどりのスミレが枯れ草から顔をのぞかせ、初夏にはオオルリカッコウの朗々とした鳴き声が林に響き渡る、豊かな原生林。

平成新山もいつかまた原生林に覆われる日が来るだろうか。きっと100年はかかるんだろうな。体調を整えて、今度は懐かしいお山に登りに来なくちゃね。