地図の楽しみ

地図が好きだ。


きっかけは小学校3年の時だったか、等高線ごとに切り抜いた図形を貼り合わせて、パノラマ地図を作った授業が面白かったからだと思う。2次元の世界が厚みのある3次元の世界に再編される。わくわくした。給食と昼休みに砂場で遊ぶためだけに学校へ行っていた私が、面白かったと記憶する数少ない授業の1つだった。
中学にあがると、国土地理院の2万5千分の1の地図をすこしずつ買い求め、気になった地名の所に行って確かめるみたいなことをやり始めた。国土地理院で測量の仕事に就けたらいいなあ・・・というのが当時の夢だった。


もうすいぶん昔、地図を読めない女なる言葉が流行ったことがあるが、あれは私にはあてはまらない。一度行ったところや路は、どんなに月日がたってもうっすら覚えてるし、カーナビの不足部分を補うだけの地理感・地形感みたいなものがあるように思う。これは初めて行く神社や遺跡の探索にすごく役立つし、このあいだ20数年前に1回だけ行ったことのある知人の家(他県の結構こみいった所ね)に、迷わずぴしゃりと案内したので、相方が驚いていた。うむぅ〜唯一の特技かもしれない・・・。


で、地図の収集癖がある。それも最近は、道の駅や観光ステーションなどに置いてあるパンフや絵地図なのだが、これが意外と面白く使える。
地元の人しか知らない穴場や景色、歴史などがちょこちょこ書いてあるのでついついはまって集めてしまう。たまりにたまっているが捨てられない。


一応車には迷ったときのために道路地図帳を載せているが、山の中の路なのか、道の広さは、勾配はどうなのか、人家の密集具合は?交差点の表示は?実際行ってみないとわからないことが多い。

その点、こういう絵地図は具体的に地形がイメージできていい。実際行ってみて、また地図と見比べて、谷の様子や山の勾配の様子、植層、畑の広がり、種類、家々の様子などを思い出しながら、頭の中で2次元の地図を3次元に再構成していく過程は楽しい。これに時間軸、その土地の歴史やどんな人が住んでいたかなんていうのを付け足していくと無限の愉しみのように思う。だから、グーグルの地図がでたときには嬉しくって嬉しくってたまらなかった。時折世界のあちこちを巡り、脳内旅行を愉しんでいる。


さて相方の車についている安物あんぽんたんカーナビ。いまだに自宅への道を把握しておらず、家の周りに来ると、違う違うと連呼する。いい加減覚えて欲しいのだが、更新はされないみたいだ。


誰か発明しないかな。ホロスコープみたいに3D地図が浮かび上がるスーパーカーナビ。過去の事象やその土地特有の気象状況などもボタンを押すとピッと表示できるようなそんな情報満載ナビ。あったら爆発的に売れると思うんだけどなあ。。