温泉三昧

『トンネルを抜けるとそこは雪国だった・・・』



主要道路は除雪されてたが、ちょっと脇道に入ると雪はそのまま。



久住筌ノ口温泉。川端康成が小説浜千鳥の構想を練るため、投宿した小さな鄙びた温泉地。
旅館が2つと共同浴場が1つ。含亡硝重炭酸土類泉の褐色湯。



洗面器は化石化し、独特のサビついた臭いとともに身体をふくとタオルが褐色になる。



中学生の頃だったか、初めて雪国を読んだとき、行間から美しい水滴がきらきら滴るようで、こんな美しい文章を書く人がこの世にいるのかと驚嘆した。同じ湯に浸かっても、文才のかけらもない私は、『ほへ〜』とか『ほあああ〜』とか意味不明なため息をつくか、『極楽〜』とつぶやくかその程度・・・・えらい違いだ。



相方が見たいと騒いだ雪景色。



山頂のほうはだいぶ溶けてきたかな。


もうひとつの温泉地、筋湯温泉郷にむかう。



道端のお地蔵さんも首まで雪に埋まってる。



湯気がもうもう。



共同湯の岩ん湯。


以前は混浴で、はいるのをためらっていたが、最近、もう一つの共同湯、薬師湯と男女日替わりで変わるようになったので、安心して入浴できる。お一人さまだったので、思う存分足を伸ばす。

雪が被った草葺きの屋根の下の苔。


今年はずっと寒くて身体も気持ちもお籠もり状態。仕事に行って、帰ってきたらにゃんずとコタツで丸くなる・・・健全で不毛な毎日。そして休みはひたすら温泉行って呆ける。
ぴょんのお世話でずっと夜張り詰めていたのがすとんとなくなって、しばらく夜うまく寝れなかった。夜中に何回も目が覚めての寝不足状態が、やっと最近熟睡できるようになった。


啓蟄も過ぎたことだし、そろそろ動き出さねばね。