もてなしにゃん

もずが梢のとっぺんでけたたましく高鳴きをして縄張りを主張しはじめ



キンモクセイの良い香りが庭に漂よい、




秋薔薇がポチポチ咲き始めてくると、



今まで車の下でどしゃ〜と寝そべって猛暑を堪え忍んできたうちの営業部長サスケくんはぼちぼち忙しくなる。
朝から庭のいすに出勤し、他の野良ニャンの侵入はないか、カラスが外に置いてあるニャンご飯を奪いに来ないか、びびこが遠くにいかないか見張っている(ほんとに見張っているだけだが)。


引退して息子に出張読経を任せ、乳母車を押して孫の散歩が日課になったにゃんこ和尚がうちの前を通りかかると、しゅたっと出迎えに行き、地面をごろんごろん転がって孫ちゃんを喜ばせている姿をこの間目撃。おまえはいつそんな芸を身につけたのか。


「いやあ疲れました。毎日来るからさあ。サービスサービス!」


どうも和尚さんご一家が大好きなようで息子の和尚さんが月一読経に来ると、お経を読んでいる間中ごろごろすり寄り、ときには正座して読経を聞き、帰りは玄関まで見送り。

おもてなしにゃんサスケ、だんだん人間くさくなってきた。