筑紫茨

ツクシイバラが満開だ。例年になく遅い開花だったけど、例年のごとくいーっぱい咲いてくれてる。



九州に自生するノイバラの変種と考えられ、学名のロサ・ムルティフローラ・アデノカエタは腺毛が目立つという意味。その名のとおり、小さな棘みたいな毛がつぼみまでびっしり生えていて、刺さると痛くてたまらない誘引泣かせの薔薇。
ジャックと豆の木のようにごんごん成長し、2階の窓近くまで伸びた。


おしべだらけから、少しずつしわしわの花びらがのびていく。



隣に植えているフランシス・E・レスターも満開。


去年この薔薇の香りがいいことに気づいたが、窓を開けていると、この薔薇の良い香りで目が覚めるというとても贅沢な朝の時間を過ごすことができるようになった。(ほんのいっときだけどね)




花のドアップ写真を見てると、香りはどこからたちのぼってくるんだろうかという疑問がわいてくる。おしべだろうか、それとも分泌腺みたいなものがあるんだろうか?




クマンバチが十数匹、この花めがけて毎朝やってくる。1つの花の滞在時間、わずか2,3秒。蜂は次から次へと花の間を移動していく。蜂がこないと結実できないわけだから、この2,3秒のために花を咲かせ、良い香りをふりまいて、蜂を誘っているわけだ。


なんだか、厳粛な命の営みを感じて、がんばれ〜と声をかけたくなる。