運河の風景
キャンプの季節が始まった。毎日そわそわの相方。いてもたってもいられないらしい。例年の必須行事ホークスキャンプ詣でにかけて、せっかく宮崎に行くのだからと、宮崎市を南下し、鵜戸神宮〜油津港、志布志〜垂水から日当山の共同浴場をぼちぼち攻めながら、北上して帰るという、南九州ぐるっと南国パラダイスツアーを計画。
どうしても見たい風景があった。
宮崎県日南市油津港、堀川運河。
油津の歴史は古い。
油津の地名の元となった、吾平津姫の像が橋を見つめる。
神武天皇の現地妻といわれ、日向灘の風待ち港、天然の良港として、随分と古い時代から人が住み、栄えた土地だ。
百済の王が漂着したという伝説。遣唐使の中継地、倭寇の拠点、南蛮貿易の寄港地という華々しい歴史を持つ。
堀川運河は飫肥杉の積み出し港として、1686年、当時の飫肥藩主によって堀削されたもので、難工事だったらしい。人柱をたてたとある。
明治時代になって油津港はますます繁栄し、運河の両側には商家が建ち並んだとあるが、戦後宮崎港に経済の中心が移り廃れた。
男はつらいよ〜寅次郎の青春編のロケが行われたというから、あちこち昭和の面影が残る。
でも空き家がかなり。
川に写る雲。生活の匂いが川面に揺らぐ。
なぜだかわからないが、運河の風景にとても惹かれる。なんでだろう、DNAの記憶なのかな?