尾道港風景

『海が見える、海が見えた。五年ぶりに見る尾道の海は懐かしい・・・』



林芙美子の放浪記の一文が、長崎の港の山の斜面で育った私にもそのまますんなり入ってくる。渚でもなく砂浜でもなく、生活の匂いがしみ込んだ港町の風景。

『山は爽やかな若葉だ。 緑色の海の向こうにドックの赤い船が帆柱を空に突きさしている。』



海の傍まで山が迫り、家が斜面にびっしりと建つ風景も長崎の風景そのままだ。狭い海峡のような海をひっきりなしに船が行き来し、



昭和の面影が残る家々がひしめく向こうにしまなみ街道の橋が見える。



3日間、それこそ分刻みのスケジュールを立てた相方に、尾道鞆の浦は絶対譲れないと主張。観光客であふれかえっていたが、自転車を借りてよたよたしながら尾道の街を急ぎ足で巡る。


尾道ラーメンを絶対食うぞ〜!』ラーメン好きの相方は、ガイド本片手に鼻息荒くラーメン屋に向かうが、観光客でどこも長蛇の列。



ゴールデンウィークだから無理だってば。』と言っても聞きやしない。5軒くらい巡って結局おそば屋さんにはいる。美味しかった!蕎麦&卵鶏おじや。


滅多に乗らない自転車。転ばないか、人にぶつからないか、カメラぶつけないか気がきじゃない。結局押し歩きしながら、ロヂウラ探検。



細い路地の向こう、貨物列車が行きすぎ、その向こうにお寺の楼門。若葉萌ゆる山。



ここは元銭湯だったのかな。今はおみやげ屋さんで大繁盛。



坂道の港町にはやっぱりにゃんこがいる。写真モデルになるのもお手の物。



サスケがワープしてきた!話題沸騰の尾道サスケ。



20分ほど並んで千光寺へのロープウエィに乗り、歩いて下ってきたのだが、こういう細い路地をもっと歩きたかったな。


ラーメンをどうしても食べたい相方は、結局我慢できず駅前のラーメン屋に飛び込み、己の欲求を満たした。。。。だからでぶるのよ。

さあ、夕刻がどんどん迫るなかを鞆の浦へ。