秋祭り
福津市勝浦の豊山(ぶざん)神社の秋祭り。五穀豊穣を願う。
祭神は保捕食(うけもちのかみ)、加具槌の神(かづつちのかみ)。宮路岳神社と宗像大社の間の玄界灘に面したこのあたりの集落は、山際に古墳群が集中し、産神として少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀る神社が多い。
獅子舞が独特だ。
2頭の獅子が頭を突き合わせたり、上に下にと、動きが激しい。
豊山神社から勝浦小学校の奉納舞を経て、ここから稲穂が垂れる真っ直ぐの道を通って、浜へ向かう。
台風の余波で風が強い。雲がものすごい勢いで流れる。それでも笛・太鼓・鉦を鳴らしながら御神輿の列が連なってゆく。
竹を浜に突き刺しただけの、簡易御旅所に神様が乗った御輿を安置する。
子ども達の回り太鼓が始まった。
獅子登場。どきどきするなあ。
笛や鉦も重なって、お囃子に乗って、激しく舞い、
ぶつかりあう。
少彦名命。大国主の命のクニ作りに際し、海の彼方より、赤く光る玉と一緒に渡ってきたという。わざわざ遠回りして、浜に御旅所を設け、海に向かって舞を奉納するのは、やはり何か重要な由来があるのだろう。
ときおり砂が巻き上がる強い向かい風のなか、夕刻迫る浜辺を次の年毛神社にむかって進む。
1年ぶりの海に神様は満足したかな?
遠くなっていくお囃子を聴きながら、祭る神とともに在るということはとても幸せなことではないだろうかという思いが胸をつく。
年毛神社で奉納舞を終えた後、神様はトラックに乗ってひっそりと豊山神社に帰るそうだ。そこまで見届けることが出来なかったのが残念。