みあれ祭

宗像大社の秋の大祭、みあれ祭が始まった。宗像3女神が年に一回一堂に会して、五穀豊穣、海上安全及び大漁を感謝する、宗像最大の祭り。

沖の島の田心姫(たごりひめ)神、筑前大島の湍津姫(たぎつひめ)神のご神体を御座船に乗せ、多くの御奉船を従えて宗像七浦を巡り、末娘市杵島姫神が出迎える、海上御幸。海人達の勇壮な祭りを見たかった。3年越しで実現。

前日の沖の島をで、朝8時頃大島の港をでて、隣の地島の港沖、そして鐘崎港へ向かう船団。その数120隻くらいという。うなるエンジン音が鳴り響く。



港に着くたびに花火を打ち上げながら市杵島姫神が待つ神湊に近づいてくる。



跳ぶように波を蹴散らして走ってくる先導船。黄色い装束衣装を着た神官達がふっとばされないかひやひやするくらいものすごいスピード。



きたきた!うなるエンジン音、ぶつからないのが不思議なくらいのものすごい量の船。



波しぶきをあげ、大漁旗をはためかせてやってくる。



タイタニック!?榊をもった神官が舳先にいる!



ものすごい迫力で片時も目を離せない。


織幡神社がある小山が向こうに見える。あのあたり鐘崎は海女発祥の地。神功皇后を補佐した武内宿根が国家安泰を願って沓のみを残して昇天したという伝説が残る神社。



この船には花火船という旗がかかげてあった。それぞれ役割があって120隻もの船は統率されているようだ。


白い旗を掲げているのが、それぞれ御神体を載せた御座船。多くの船はこの船を守るようにしてここまでお供をし、神湊沖まで来ると名残惜しそうに御座船の周りを周回して、それぞれの港へと帰って行く。



市杵島姫の出迎えを待つ、御座船。



港ではたくさんの神官達があわただしく出迎えの準備。



船から降ろされた2体のご神体、


そして出迎えに来た市杵島姫神のご神体をあわせた3体のご神体がしずしずと宗像大社を目指す。先導の神官が低い声で『おう〜おう〜』と唱えながら。



役目を終えた御奉船。



みあれ祭は御長手神事を復興したもの。長手とは、長い竹に布をふしたもので、それが『神のしるし』つまり神の依り代を表しているそうだ。
この長手というのは、神功皇后に同行した武内宿根が織ったとされる赤白二流れの旗を竹に付け、船の前陣に捧げて進軍したという故事にちなむものだそうだ。



行きはにぎにぎしくやってくる神様たちだが、帰りは明日の夜の高宮祭が終わるとひっそりとお帰りになる。高宮祭また行かなくっちゃ!八乙女を一緒に詠わねば。