菅聖廟
小国の両神社にお礼参りに行ったついでに(5万円の旅行券と宝くじが1万円あたった!あのお祓いの御利益すごいわ)、前から気になっていた川底温泉の菅原神社へ。しょっちゅう脇を通っていたのだけど、満を持して。
実は、川底温泉を発見したのは道真公という伝説が残っていたのでずぅっとなんでこんなところに???と思っていたのだ。うちの近くの北野天満宮(京都の北野天満宮よりやっぱりこっちが古いそうだ)や久留米高良山の出袴天満宮に寄ったとか匿われたとか、博多に流されてどういう経路で太宰府に着いたのか、実は皆目わからなかった。ネットで検索してもぜ〜んぜん。
川底温泉から山道をのぼり、九州でも雪深いと言われる山里の小高い丘にある菅原神社。この集落はもちろん地名は菅原、菅原さんがたくさん住むという。
なんていうか、ローマ的な狛犬。
こちらはくりくり立派な巻き毛狛犬。
この牛さんは可愛い。誰が作った物だろう、秀逸な石工だと思う。
鳳凰だろうか、立派な彫刻。
拝殿は清く落ち着いていて、誰もいなかったが、毎日キレイに掃き清められているのがよくわかる。
ここにしばらく潜伏したとある。ごく最近までここより使者が行かなければ、太宰府の天満宮は祭典が開けなかったという。
地元の人は菅原神社ではなく、菅聖廟と呼んでいる。その名にふさわしい立派な神社。
博多についたときから藤原の刺殺団が幾度も幾度も襲ってきたという。あっちへ逃げこっちへ逃げの逃避行の連続だったようだ。時の藤原政権は道真公の何をそんなに恐れたんだろうか。
さてうちの近所の北野天満宮。河童の手のミイラが大切に保管されてるそうな。いやあ知らなかった。他にもいろいろ伝説が残り、道真公の数奇な運命は、意外や意外灯台もと暗しで、身近にごろごろ転がっていたのにちょっと驚き。
太宰府の方も聖廟には間違いないようだが、鹿児島には逃げて逃げて隠れて余生を送ったという伝説の残る天満宮もある。真実は遠い闇の中だ。
自然は厳しい。人の世も権力のただ中で己を貫こうとしたら厳しいものがあるのだろう。でも命の連鎖はずうっと続いている。