急げ、急げ!

ちょっと前のことになるが、星野村に行こうとして、一本谷筋の道を間違え山の中に入り込んでしまい、結局お昼ご飯を山の中のイビザ・スモークレストランで食べて帰ってきたことがある。
もともとここは、どっかから来た画家のおじさんが自給自足で家をたて、そのうちスペインレストランをオープンし、今は福岡市にもレストランを構えるようになったところだ。





おっきなネムノキの下の手作り感いっぱいのレストラン。このときは外国からのホームスティの家族が店を手伝っていた。父と息子は入り口近くのタイル張り。この日は暑かったのもあるが、昼寝をしてたこげにゃんそっくりのにゃんと遊んだり、木陰で休んだりで、作業は遅々として進まないが、そんなこと意にも介さずマイペース。
奥さんは厨房の奥の裏庭で、長い木のスプーンで大きな鍋をずっとかき回していて、なにやら魔女のスープを作っているよう。そしてティーンと思われる娘は、皿洗いをしていた。


ここでは時間がゆっくり流れてる・・・・。


ちょうど座った席がカウンターの前、皿洗いしているのを食事しながら見ていたのだが、水の音、食器のカチャカチャいう音ひとつたてない。次から次へと山のように汚れたお皿が運び込まれてくるのに、黙々と丁寧に皿を洗い、きゅっきゅっとふきあげて、片付けてゆく。若いのに所作のひとつひとつが美しかった・・・・。

翻ってわたしのお皿を洗うときって・・・ガッチャンガタガタ、バタバタ、ドスドス・・・・。とにかくちゃっちゃと片付けて早くゆっくりしたい!っていうのがあるから、相方がちんたら酒飲んでいつまでも食べていようもんなら、あいたそばから皿を取り上げてばたばた片付けてゆく。どっかいらいらしながら。


あ〜あ自分が恥ずかしい!!!
急げ急げで家事をこなしてきたのよね、そういえば。仕事と育児と家事とそうしなければ回らなかったし。外国の人から見れば、日本人はみんな急げ、急げ!なんだろうなあ。
でもお茶碗洗うのって好きなのに、なんでいらいらしながら洗わないといけないんだろう。どっかに相方に対する不満があるんだろうなあ。仕事してるの一緒なのに、「なんでわたしばっかり!!」「手伝ってよ!」みたいな・・・・。


で、反省した!!!


手伝って欲しいときは、「お皿かたすの手伝って」、「テーブル拭いてくれる?」「今日は疲れたからもう先にやすんでいい?」素直に伝えて、もともとお茶碗洗い好きだから、ひとつひとつ楽しくやるように・・・。
すると、あ〜ら不思議、音ががちゃがちゃしなくなった・・・・。なんだ、早くいやーよかった。
急がないと、そりゃあ回らないときもあるが、仕事が終わったあと、休みのとき、「急げ、急げ!」の声に支配されないようにしなっきゃね。


しかし相方もさるもの。ある日の土曜、一日中、ボランティアの講座のお手伝いでくたくた。夜、酒飲みにつきあうほどの元気も残っておらず、あらかた片付けて、先に休ませて貰ったら、次の日、残り物がテーブルに散乱し、腐敗臭が!!!!


残り物はラップかけて冷蔵庫に入れる!皿と箸ぐらい洗え!!!そのくらいしたって罰あたらん!!!なんだって1から10まであんたの後ついて片付けせんといかん!!!
怒髪天をつくくらいにいかったのであった。あ〜あ。