再びアドベンチャー

4日間の盆休み、前半にメイちゃんをつれて霧島へキャンプへGO!広々した芝生の霧島国民休暇村へ。



キャンプの愉しみは、空の下で時間をゆっくりと過ごせることにつきる。暮れゆく空の色の移り変わりのなかでゆったりと時を過ごし、夜のとばりが降りると、夜空いっぱいに星々がまたたく。この日はときおり雲は出たものの、新月だったので星の光が鮮やか。天の河をじっくりと見ることができた。残念ながら流星群には出逢わなかったが。


肝心要のメイは、、、、広大な芝生を前に車の下からでてこない、やっと引きずり出したが、怯えて動きやしない。


ま〜ったくこんな臆病なワンコは初めてだ・・・・・。が、夜になって焼き肉のおこぼれをもらい、子供たちの歓声が消え眠りに入る頃に、なんとか動きだし、あっちごそごそこっちごそごそ。メイちゃん、せっかく来たんだから自然を愉しまなくちゃ。

明けて硫黄泉の足湯の湯をいただいて、湿疹持ちのメイも湯浴み。地元の方の好意で、じょうろを貸していただきジャブジャブ。硫黄は湿疹に効くと聞いていたので、早く良くなるんだよ〜と丹念に洗う。

さて、この間いきなりアドベンチャーで、久留味川が肥薩線と交わるところまで遡上したが、今度は車で迂回して更に上流に向かう。あのとき謎のおっちゃんから奥天降エコツアーのチラシをもらっていて、久留味川の更に上流に、わずかながら砂金が採れることなどが記されていたので(別支流には幕末西郷隆盛も採掘した跡もあるという)以前から行きたいと思っていた神社が鎮座していたこともあり、相方をいっぱい温泉に浸からせて良い気分にさせてGO!!!
ほとんど車の行き交うことのない道を遡上すること20分あまり。大出水と名のつく、こんこんと霧島の伏流水がわき出るところに到着。


川霧漂う様は神秘的だ。

とうとうとわき出る水は冷たくて甘い。

このすぐそばで思わぬものに出逢った。


タノカンサア。それも二人。


大きな岩をくりぬいて掘られている。

タノカンサアは南九州の村落によく見られる。山の神さまと田の神さまが一体となったものと言われるが、もともとの形は二人の神さま、この形だったと思う。


岩をくりぬいた川というか溝に近い。

何のためにくりぬいたか?決まってる、金を採掘するためだ。この小さな流れはさきほどの久留味川に注ぎ、ここだけ砂州になっていた。古代の砂金採掘場だと推測したが、どうだろう。



鉱脈を探し当て掘りあてる民族と、南の海の道を使って売りさばいた海人一族の神さまが仲良く並んでいる。タノカンサアとは、二人の神さまを表した擬神体と、神社考古学のジイちゃまから聞いていたが、そのことがやっと実感できた。
今でも鹿児島県は金の採掘量日本一。質がいいという。その芽ははるか古代にさかのぼる。東大寺の大仏建立の祭、仙台について金を提供したのだから、それ以前から産出していたと考えても不思議はない。幕末、薩摩藩は金山をいくつか開発し、また楠から樟脳をつくって、殖産興業につとめた。これらを日本国内で流通させたわけでなく、どうもこの古代からの海の黄金シルクロードを使って輸出し、幕末の倒幕の力を蓄えた・・・と思っている。薩摩の樟脳はヨーロッパで珍重されたそうだ。

しばらく感動の余り動けなかった。いっきに1800年あまりタイムスリップした気分。けど無防備に立ち尽くしていたので、あぶにいっぱい刺されるはめになっちまった。久しぶりにアブに刺されたけど痛がゆいったら!!!いよいよこのあと神社探索に向かう。つづく