じゅなび

相方のカーナビが欲しい欲しいおねだりに負けて、うちにやってきた安物のカーナビ。
『あんなんいらん!』と猛反対だったのだが、私の留守中に勝手に買ってきて気づいたときには装備されていた。
初めてのカーナビ装着の遠出。まあーかますびしいたらありゃしない。うちのナビになったら、ルート外れは当たり前なんだから覚悟せんと。


雨の中、長崎県鷹島行き。海底からほとんど完全体で元寇のときの船が見つかったというニュースを聞いて、八十八湯を織り込み、鷹島歴史資料館へ向かう。ぴっぴボタンを押しながら行き先入力していたが、途中、案の定というかおきまりのあちこち寄り道をする気まぐれ夫婦。
そのたんびに、『ルートをはずれました』『リルートします』戻れとは言わず『右斜め後ろ方向に進んでください』進めるかっちゅうの!


寄り道をしたおかげで見ることのできた風景。


このあたりはリアス式海岸と多島景観、そして海に迫る棚田で有名なところだ。万賀里川、波多津、古保志気、阿漕・・・。音が先にあって、漢字を当て字したと思われる地名も多い。松浦水軍の本拠地でもあり、古代から大陸からの多くの人が行き来した土地だ。


2度の蒙古襲来(高麗軍が主だったという)のうち、2度目の襲来で14万人の軍をのせた4400隻の船がここ鷹島周辺に集結し、海を埋め尽くしたという。(1隻あたり300人も乗れる船だった勘定だ)


壱岐対馬は襲来を受けほぼ壊滅状態、ここ鷹島でも相当な死者がでたらしく島中にそういう碑がたくさん残るが怖くていけないので、歴史資料館へ直行。今回発見された船はほぼ完全な状態で、海岸からわずか200メートルのところで発見された。船の遺跡が見つかるのは希だ。どういう構造だったのか、どれくらいの大きさなのか、ほんとうに神風(台風)で壊滅したのか、伝説の解明が待たれるところだ。

歴史資料館には、94年から断続的に行われていた調査でひきあげられた遺物が展示。
とにかくこの木製の碇の大きさにびっくり。全長6メートル近く、こんな碇をもつ船ってどういう船なんだろう。




『てつはう』丸い石に穴をあけて火薬を詰め込み投擲していたらしい。



そしてやっぱり甕〜〜。お酒をいれてたんだろうか?



引き揚げには時間もお金もかかるだろうが、ぜひとも引き上げて欲しい。



さて忘れてはならないお楽しみ、八十八湯とグルメ。
高串漁港にある福祉センターの湯。地元のおじいちゃん・おばあちゃんの憩いの湯。源泉掛け流し、とろとろの湯。



そして玄海にきたらイカでしょうということでイカ刺身定食!2匹もついて2100円也、あまりの新鮮さと安さに感激!!雨の中来た甲斐があった!!!




刺身で食べた後、足・ひれは天ぷらで出てくる。2度楽しめてすっごいお得感。



久しくお寿司を食べてなかったので、私は寿司定食。どれも新鮮でネタがおっきくて嬉しーい。次、寿司が食べられるはいつのことやらわからないので、ひとつひとつ噛みしめていただく。



夕焼けで有名な棚田だが、ちょっと季節外れで、夕日は拝めなかった。



道の駅で今晩、明晩のおかずを仕入れ、ナビとわあわあやりあいながら帰路へ。
『ナビより、いちいち反応して文句言うおまえがやかましい』
『なぬー!うちのにゃんこより学習能力劣るよね、都合悪くなったら黙るし・・・』
『そりゃ、あんたでしょう。』

うちにきたナビ・・受難の日は続く・・・。