永遠の5分

福智町上野(あがの)の虎尾桜。樹齢600年のエドヒガンに会いに行った。


福知山登山コースの途中の山のなかにあるこの桜は、20年前には瀕死の状態だったのを人の手で蘇ることに成功した希有の桜だ。何百年も人に知られず何千本もの杉の木に囲まれて立つ孤高の桜。


深い緑色のなかの鮮やかな桃色の花は、妖艶ですらある。



幹は空洞があいていて、今にも倒れんばかりだが、あちこち支柱で支えられ、毎年土壌改良材をまくというけなげな手当で蘇って咲く花びらは、命の喜びに満ちてまぶしい。



下調べの段階で、駐車場から25分ほど山道を登ったところにあるというので、リュックをかついで挑戦したわけだが、この看板を読み違え、ここで右に曲がらないと行けないのをただひたすら上に登ってしまった。




「うえええ、5分ってこんなに長かったけ〜」30分以上歩いている気がする・・・息も絶え絶え、足はがくがく。スーパー林道に出た時点で、右の方で人の話し声がするので、声をたよりにおじさんたちのグループを見つけ、聞くと、「このずっと下ですよ」
ものすごーーーーく上まできてしまってたじゃないか。

泣き泣きひざかっくんしながら急な山道をまたくだる。途中転びそうになり、木をつかもうとして右手の薬指を突き指。いったっ〜踏んだり蹴ったりだ。でも桜に会うためにはえんやこーら。長い、長い永遠に続くかと思われる5分だった。


このあと、白野江公園という60種の桜が見ることができる公園まで足を伸ばすつもりだったが、くたびれ果て温泉はいって家路についた。運動不足が深刻な状態になってることを自覚した一日だったわ・・・。

さて福知山、虎尾桜に源平桜(ピンクと白の花が咲くらしい)、他にもエドヒガンの群落があるらしい。来年身体を鍛え直してまたリベンジに来よう!