はしり その2

 


(つづきです)

夕方4時頃相方が帰って来て、高速が通行止めになり、大幹線の国道3号線がすごいことになりつつあるという。高速になんごとかあると3号線が大渋滞するのは今までも何回かあったが、おりしも夕方のラッシュ時と重なり、ますます事態が悪くなるばかりのよう。そんなとき娘から電話!佐賀に出張できているがこの調子だと6時までの保育園のお迎えに間に合いそうにない、娘旦那の方も身動きできないという。。。。。

 

でぇえええ!保育園自体は高台にあるが、それまでに筑後川に注ぐ大小いくつもの河川、水路が集中するデルタ地帯を横切らないとそこにはたどり着けない。何はともあれ4時半頃に家をでたが、雨はますます激しくなり、田んぼから水があふれだす、道路は冠水、ため池からは滝のように水があふれ出し、決壊間近。抜け道大魔王の知識を駆使して、渋滞にはまらないようにと悪戦苦闘して何とか保育園にたどり着いたのが6時5分前。普段なら30分かからないのに。。。。。恐ろしいばかりの雨の降り方。。。。

 

娘、娘旦那が帰ってきたのが8時前。とにかく上下とも3号線は大渋滞でにっちもさっちも行かない状態だという。ごはんを食べて行けと言われたが、時間過ぎても状況は悪くなるばかりだろうと固辞して、雨脚が少し弱くなったのもあり、大急ぎで帰路についた。

 

帰り道は来た道とは違う抜け道を選択。これが正解だった。大きなスーパーは冠水し駐車場の車の屋根まで水が押し寄せ、来た道のいくつかが通行止めになってるようで、迂回してくる車車。車一台がなんとか通れる抜け道にも、何台もの自動車が脇の溝に車輪をとられ転がってる。なんとか隣町まできたとき、ほか弁買っていこうと相方が言い出してきかないので寄ったら、おそらく避難所を開設したのだろう、2,30単位で弁当を頼む人たちの列。ここで1時間待ち。。。やっとこ弁当できて車に乗り込んだら、筑後川の土手道のほうへ車を向かわせる相方。いやいや、橋につながる道が大渋滞してたの見なかった?抜け道行こうよ、という声を大丈夫大丈夫と無視する。いったいその根拠のない自信はどっからでてくるのよ!弁当待ってるときから薬がきれだしてしくしくが始まってるのよ!!!

 

このとき筑後川の反対側の中小河川があふれでて、大動脈のバイパス冠水。橋が2か所に渡って通行止めになっていた。おなかは痛いし、のぼった土手道からは降りれないし、ここからいつもだったら10分のところが1時間強・・・・・。乙女なので、男の横で座薬をいれるなど考えつくわけがなく、脂汗を流しながらひたすら我慢して我慢して家にたどり着いたのが、10時過ぎ。だから抜け道行こうってあれほど言ったじゃん!!!

家に着くなりトイレに走って座薬をいれ、疲れと怒りでごはんがはいるわけもなく、とにもかくにも速攻爆睡してしまった。なんと長い1日だったことか。。。。。。

 

くだんの石はこのどたばた劇で体外に放出されたようで、翌朝はすっきり!それは良かったが石ができやすい体質だそうで、これからも要注意だとのこと。石持ちかあ。。どうせなら金持ちになりたかったよ。

 

恐ろしいことに弁当買った隣町もその後水があふれ出てきて、翌朝プール状態。なのにうちの町内は水があふれてないのが不思議なくらい。奇跡だと思った。

 

わかったことがひとつ。相方はこういうときは正常バイアスっちゅうのが働くヤツだと改めて認識。あてにならないことこの上ないので、もうあいつの大丈夫は信用しない。あの院長と似たり寄ったりね。逆に普段パッパラパーの私は、異常があると突然ものすご~く慎重になることもわかった。それもまた善し悪しなのかもしれないが。

 

この日夕方北九州を出発し熊本に向かっていた友達は、久留米付近でにっちもさっちも行かなくなって、まっくらななかコンビニの駐車場で夜をあかし、熊本に着いたのは翌日昼近くだったそうだ。冠水したスーパーは3ヶ月以上休業を余儀なくされた。

 

筑後川ライブカメラと各地点の降雨状況、水位の変化が見られるアプリをいれ、今年は準備万端と胸をはる相方だが、最終的にはどうするかは自己の判断が決するんだけどねぇ・・とイマイチ不安が・・・・。

災害は時と場所を選ばない。外に出てるとき、体調悪いときどう行動すればいいのか、これってすごく難しい・・・・。

 

 

梅雨の花、ねむのきの花が咲きだした。

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今年はただただひどい雨が降りませんように。